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事務局:身延町教育委員会
山梨県南巨摩郡身延町常葉1093
2014年12月26日カテゴリー:

「久那土俳句会」の紹介

 久那土俳句会は昭和42年8月17日、久那土小学校の教室で発足しました。

 当時の句友は36名で、内女性が14名の賑やかな会でした。歴代の指導者・選者は河西木実氏、加藤磯水氏、井上史葉氏、渡辺柳風氏の4氏が務めてきました。

 47年の歴史を刻んだこの会は現在、指導者・選者は山田省吾氏に引き継がれていますが、人口減少は句会にも及び、句友は11名と少人数になってしまいました。

 山田省吾氏は「裸子」初代主宰俳一佳氏の指針である「客観写生を基本とし、平明の中に余韻余情を探求する」に添って選句し、定例会では講義の時間も設けて指導をされています。

 僅か11名ではありますが、地域の先輩が築いてくれた歴史の光を消すことなく、日々精進して吟詠を続けていきたいと思っています。

 

【作品】

(二宮美仁)

 ・樋洗ふ背に立冬の日の温み

 

(依田久子)

 ・悠々と鳶輪を描く小六月

 

(長瀬みち子)

 ・信濃より甲斐へ武州へ冬の雲

 

(河西五十鈴)

 ・ことも無く厄日の過ぎし鎌を研ぐ

 

(赤池善光)

 ・閑かさや富士講の道冬に入る

 

(武田祖典)

 ・富士講の先人偲ぶ冬の雲

 

(宮崎和江)

 ・行く秋や峡の棚田の先づ暮るる

 

(赤池一博)

 ・小夜しぐれ因幡の神話宿に聞く

 

(小林利典)

 ・音軽し大きく廻る木の実独楽

 

(山田省吾)

 ・霊山の釣瓶落しや谷の坊